沖縄なんくるみー

誰が植えたわけでもなく勝手に生えた樹木や野菜・果樹――。沖縄で自生するっていいじゃない⁉

内閣府の「西銘大臣ビジョン」

新聞報道によると内閣府は5月31日、「強い沖縄経済の実現に向けた」ビジョンを発表した。特に強化すべき分野として(1)観光・リゾート(2)農水産業・加工品(3)IT関連産業(4)科学技術・産学連携などの4つの分野をあげ、「沖縄の総合的な振興をさらに後押し・加速化し、強い沖縄経済の実現を図っていく」という。

発表したのが沖縄選出の西銘大臣。参議院宜野湾市・県知事などの選挙に向けたプロパガンダの要素が強いのではないか。

そう思うと、取り立てて問題にするほどのことでもないが、納得できないのは、策定のいきさつである。玉城知事は「事前に県に対して、必要な意見照会がなく唐突感を持つ」と不快感を示したとされる。

沖縄の経済政策を決めるのに、肝心の沖縄の意見を聞かないというのは、いったいどういうことか。たとえば、国が他都道府県の経済政策(神奈川県とか千葉県などどこでもいいが)を決めるのに、当の自治体の意見を聞かないで決めることがあるのか、はたまた許されるのか。

「沖縄」だからそうしたとしか思えない。大げさに言えば、植民地的な政策決定過程である。知事はもっと抗議してもよかったし、「県民」も、政府のそのような姿勢を許してはいけないのである。

まさに沖縄のアイデンティティが問われている。